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『情熱社長』の取材記事(創業の経緯)

Suda Note | 社長ブログ
2014.05.30

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アイ・パッション社のウェブサイト「情熱社長」には、1,600人を超える社長が登場しています。これまでずっと取材をし続けてきた社員さんすごいですね。
私も以前、取り上げていただいたのですが、先日再取材を受けて、全て書き直されることになりました。
そこで許可をいただき、2012年の記事を転載します。この記事のあとでどのように変化したかは、2014年の新しい記事をご覧ください。

 

ライフワークとして取り組みたかった事業

当社を創業する前は、8年間、個人ユーザ向けのテクニカルサポートを代行する会社で代表をしていました。

実はその会社でも、本業の延長線上での新規事業として、中小企業に特化したITサポートにトライしたことがあるのですが、困難が極めて多く収益化は難しいと判断して、撤退をしたのです。しかしながら、この事業は自分のライフワークだ思っていたこともあって、会社が安定成長に入ったのを機に代表を退き、一人で始めようと考えました。

辞めるにあたって、「次はこんな事業をするつもりです」と全社員にメールを送ってみたのですが、ついてくる社員はいませんでした(笑)。
一度撤退した事業でしたからね。

しかし、実際に辞めたあと、半年近く悩んでいました。
「事業化が難しいことはもうわかっているのに、本当にやるべきだろうか?」
「新規事業はやめて、どこかのフランチャイズに加盟して店のオーナーでもやろうか」と、一時は本気で考えたほどです。

そんな矢先に、ある人から、IT関係で困っている会社があるからサポートをしてほしいと紹介を受けました。
その人は私がすでに会社を辞めたこともスタッフがゼロであることも知らず、しかも中小企業のITサポートが事業のひとつだと勘違いしていたようです。
そんな状況ではありましたが、私は紹介を受けた企業へひとりで出向きました。

 

運命の出会い

その企業は従業員60名くらいの会社で、確かに問題点がたくさんありました。

そこで、私が自らケーブルの配線を手直ししたり、システム構成を調べたりしました。
サーバーコンピュータの中がどうなっているのか、把握している社員さんがいなかったこともあって、その場ですべてを解決するまでには至りませんでした。

すると担当の方から、継続的なサポートの依頼を受けました。

どうやら過去にも2社にITサポートを依頼したそうですが、1社は会社が解散し、1社は逆に成長した結果疎遠になってしまったそうで、「うちみたいな小さい会社は、最後には結局見捨てられる」とおっしゃいました。

そんな様子を見て、やはり自分が中小企業のITサポートをやらねばならない、と決心しました。
たった1社との出会いが、それまで揺らいでいた私の気持ちを確固たるものにさせてくれたのです。

事業として永続性を持たせるには、スタッフは最低80名は必要で、何百社とお取引をしないと成り立たない事業だということは、前職のときに計算していたのですが、この会社を裏切ってはいけない、と感じたのです。

ちなみにその担当者は女性でした(笑)。そして8年後の今でもお取引が続いています。
5期連続の赤字を乗り越えた!

最初に苦労したのはスタッフの募集です。

自分の知人は前の会社にほとんど集約してしまっていたので、共に仕事をしたいと思えるような知人はほとんど残っていませんでした。
中小企業のITを総合的にサポートできる人材を集めることに、本当に苦労しました。

また、最初はこの分野に長けた個人事業主を繋げるような事業を考えていたのですが、創業2年目からは全員を正社員に切り替えました。
業務の性質上、企業の機密情報を知り得てしまう点を実際のクライアントが重要視することが多いということと、こちらとしても安心して任せられる人材を提供したいと考えたためです。

しかし、正社員登用に切り替えてからは赤字が続きました。
お客様が必要とするITサポートの内容やボリュームは常に変動します。しかしこちらは人を固定で雇っています。そのため、あらゆる工夫をしました。
大きなところでは、スタッフの作業費は1時間でいくらという時間制の請求にする、スタッフの技量に応じて請求額を変える、会員制サービスとすることで信頼関係を長期化する、などが挙げられます。

既存のIT業界の慣習にとらわれず、あらゆる業界からヒントを得るべく、数々の講演会に出席してアイデアを得たりもしました。

その結果、5期続いた赤字も、今では3期連続の増収増益を計上することに成功し、現在に至っています。
「教育をしない教育」
当社には「対応マニュアル」のようなものは存在しません。本気でクライアントのサポートをしようと考えたとき、マニュアルは邪魔な存在でした。

また、営業の専任担当者を設置していません。
技術を持った人間が直接話を聞き、クライアントと一緒に課題を解決しようと考えることが大切だからです。

つまり、スタッフは技術力とコミュニケーション能力の両方が問われるわけですが、いわゆる「技術力」を高めるような事前研修はあまり行っておりません。
在籍するスタッフ全員が「自ら考え、自ら動き、自ら成長して」いける優秀な人材であると定義して、現場での経験ひとつひとつを最高の学習機会としていこう、というような、
「考え方の教育」に時間をかけています。(※注:新卒社員のための技術研修はやっています)

また、在籍スタッフに対しては、ビジネススキルやITスキル以外に、「シェアード社員力」という項目で評価をしており、クライアントの組織やビジネスにどれくらい興味を持っているか、ビジネス変革への影響力があるか、成長意欲はどうか、といった内容をスタッフ同士で評価しています。

過去に新卒で入社した社員も、現在では月に100万単位の売上をあげるまでに成長しているため、クライアントの課題を解決しようとその場その場で考えることは、本当によい勉強になると考えています。
今後の展望
今後も在籍スタッフをさらに増やし、ITを活用して成長したいと考える中小企業の支援を継続していきます。

現在のクライアント数は230社ですが、国内でITサポートを求める企業は1万社あると考えていますので、これからも当社の事業をどんどん浸透させていきたいと思います。
ニーズは香港やシンガポールにもあると考えていますが、まずは東京・大阪で地盤を固めていきたいです。

また、社員に対しては、「教育をしない教育」や「シェアード社員力」がなぜ重要なのか、
という内容の研修を充実させていく方針です。
今年からは、若手スタッフに対してサーバーやネットワークなどの勉強会も開催しています。
学生へのメッセージ
私は、ビジネスにおいて最も大切なことは人と人とのつながりだと実感しています。
お金は人脈についてくるし、仕事も人脈についてきます。
あらゆることが人に繋がってくるので、まずは学生時代のうちから、先輩なども含め友達作りから始めて人との縁を繋げていき、徐々に人脈を広げていけばいいと思います。

仕事とは、人の役に立つことです。

人の役に立つ仕事はこの世にあふれていますので、その中で何かやってみましょう。
仕事を始めるとき、いい会社に入ろうとか、いい仕事をしよう、というような欲望はいったん捨ててください。
仕事は選り好みせず、とにかく人の役に立とうという気持ちで取り組む。
この気持ちに対し素直な人こそ素晴らしい人材だと思います。当社でもそういうスタッフが活躍しています。

特に、みんなが嫌がるような仕事を、進んでこなしていけば、必ず人の役に立ちます。
どんな仕事でも引き受けて、人に喜ばれるようなことを徹底的にやっていくことを意識してください。
たとえ苦しい環境の会社に入っても、自分の力でその会社を変えていけばいいのです。

以上

須田騎一朗
ユナイトアンドグロウ代表
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