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書くことが仕事力を高める ~日報・週報・議事録・社内提案~

Suda Note | 社長ブログ
2012.01.29
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1989~1990年頃の、私のアウトプット

当社の本棚に、私が23~24歳の頃勤務した会社で「勝手に書いた」報告書や提案書の束が保管してあります。

当時の上司に許可をもらって、退職時にコピーを会社に残し、原本は記念にもらってきたものです。今と違って、おおらかな時代でしたね。
当時、1年間で5cmのバインダーがいっぱいになるほど、毎日のように提案や報告を手書きして、提出していました。上司からうるさく要求されたわけではなく、半ば自主的な行動だったように記憶しています。
当時の自分の持てる力、いや、青春の全てをぶつけた、というくらいの思いがあったため、会社に原本を残せずに記念にもらったのです。それから20年間、ほとんど開かずに背表紙だけ見ていたように思います。

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(左)週単位で予定やTODOを報告していた。(右)社内向け提案書の1ページ。
業務時間外に外で書いていたので、全てが手書きですね!

先日この稿を書きかけた際に、久しぶりに目を通してみました。当たり前かもしれませんが、中味のレベルが低くて恥ずかしい!

文学部出身のくせに、漢字をあちこち間違えているのが衝撃的! 新卒社員が漢字を間違えていても、文句いえません。
現状認識の甘さも目立つし、アウトプットの量も、青春の全てをぶつけたはずなのに今見ると少ない。これが私の「持てる力の全て」だったなんて!

しかしこの当時、業務終了後の喫茶店やファミレスなどで、終電までねばって手書きをした報告書/提案書の「作業」のおかげで、
私は基本的な「考える能力」を身につけていったように思います。

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コンピュータシステムの導入を自主的に提案しています。
事業部にはワープロしかなく、電算室の汎用機は使わせてもらえませんでした。

自分の仕事を自分で振り返り、そして上司に書面で提出。一生懸命書けば、コメントがもらえる時もあります。たいていはハンコが押されて帰ってきただけですが、これを毎日繰り返すことで、仕事の能力(特に考える能力)がついていったと思います。

これが世界標準の方法かどうかは知りませんが、いわゆる「仕事の出来るおじさん」と話をしていると、「あの当時の体験(日報や週報や議事録をやたらと書かされた体験)が良かった。」と言う人は実に多いです。
当時の私は、話し相手としての先輩や同僚に恵まれず、フィードバックのない満たされない心でいっぱいでした。が、逆にそれがバネとなって、自分なりに考えていることを「紙」を話し相手として書きまくっていたのです。
その後25歳で入社したマーケティングの会社では、今度は逆に先輩に恵まれて、徹底的に考える訓練をさせられ、しごかれました。
ところが、与えられた仕事は好きだったものの、どうしても思うように書類がつくれず(コンセプトワークが苦手だった)、先輩方の実力と比較して、劣等感でいっぱいになりました。
具体的には、徹夜の勢いで1年修行をしても、スキルが上がった実感を得られませんでした。
考える能力が高まったな・・・と本当に実感できたのは、30歳を過ぎた頃かもしれません。
さらに、30代の後半で初めて少しゆとりが出て、外部のセミナーに自費で行くようになってから、今まで積み重ねてきた個人の感覚を、他者の理論や事例で補ったことで、はじめて自信がついてきました。
そして、具体的な方針や方策を打ち出してそれを実行してみたところ、結果がついてきたのです。
スキルというものは、向上している最中にはそれと気づかず、アウトプットも大して変化しなかったりするものかもしれません。
あるとき突然、「あれ?できるようになっている!」と、気づくものではないか?
だから、テクニックを学ぶよりも先に、例えば、まずベーシックな「日報」あるいは「週報」にこだわってみてはどうかと思います。
その人なりの最高レベルの報告を書き続けることを薦めたいですね。

フォーマットにしばられず、自分・上司・同僚にとってベストな報告とは何か、常に考え続け、改善し続けてほしいと思うのです。
記念にバインダーに綴じたくなってしまうほどの、真剣勝負のアウトプットを求む!

(2009年2月6日の記事に加筆)
須田騎一朗
ユナイトアンドグロウ代表
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